家族の一員となるペットたちは、存在自体が癒しとなる。常に家族を見守ってくれていて、時に、救いが必要な家族には特別な癒しを与えてくれる。
ジェイデン・デントン君の愛猫の名はキティ。発達障害により特別な癒しが必要となるデントン君のことを誰よりも良く知るキティは、彼が苦しい発作に陥ると、そばに近づき、的確に彼を癒してくれる。
自閉症の少年の家に引き取られた猫
自閉症のジェイデン君は感覚刺激に対して適切に対応できない。ストレスが高まると、感情のコントロールが効かなくなり、泣いたり叫んだり暴れたりするといった「メルトダウン」と呼ばれるパニック発作を起こす。ジェイデン君は感情がいっぱいいっぱいになったり、理解できないことがあったりすると激しく泣き叫んで、人間の家族では慰めることができないでいた。
しかし、そんな状況を変えたのが、灰色猫のキティだった。
キティは、保護施設からジェイデン君一家に引き取られ飼われるようになった。
普段のキティは、他の猫と同じように好奇心旺盛で遊び好きだ。だがトンヤさんは、そんなキティがある能力を持っていることにすぐ気付いた。
発作を起こした少年をジェイデン君をキティが癒した
ある日、ジェイデン君が感情を爆発させた時のことだ。
キティは、怖がって逃げる様子を見せるどころか一目散にジェイデンの側へ駆け寄り、まるで母猫が子猫に愛情を注ぐように、ジェイデン君の頭を懸命にペロペロと舐め始めた。そして自分の頭をジェイソン君の頭に摺り寄せていったのだ。
床にうつ伏せになり顔にクッションをつけて力いっぱいそのクッションを叩きながら叫んでいたジェイデン君だが、キティの慰めに徐々に癒され、キティを撫で、気持ちを落ち着かせていった。
やがてジェイデン君は、うつ伏せのままではありながら、側に寄り添うキティを両手で撫で始めた。
キティはジェイデン君の慰め方を知っていたようだ。そして実にその方法は良く効いた。ジェイソン君の発作が収まったのだから。
胸が熱くなったトンヤさんは、この光景を動画に収め、フェイスブックでシェアした。
これまで、一家はジェイデン君がメルトダウンを起こすたびに、あらゆる方法でジェイデン君を宥めようと試みたが、どれもうまくいかなかった。キティだけが、それを成功させたのだ。
トンヤさんは、メディアのインタビューにこのように喜びを語っている。
キティは、息子が一番辛い時に必要としていた存在なのです。この猫は、全てを変えてくれました。母親として、息子とキティの絆にただ驚かされるだけではなく、互いの存在が特別なのだと思わずにはいられません。
息子の人生にとって、キティはメルトダウンの時だけの癒しの存在ではなく、いつも一緒にいてくれることで、孤独を感じそうになる気持ちを世界と繋げてくれる存在なのでしょう。
息子は、キティが来てから幸せそうです。互いに理解し合っているという感じがします。息子に、こんな素晴らしい親友がいると知ることだけでも私も幸せです。
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