アメリカのフロリダ州ブロワード郡パークランドにあるマージョリー・ストーンマン・ダグラス高校の卒業アルバムには14匹の犬の特別なページが追加された。
犬種はゴールデン・レトリーバーにラブラドール、バーニーズ・マウンテン・ドッグにシーズーなど様々だが、全員きちんと訓練されたセラピードッグだ。
2018年2月14日、退学処分を受けていた19歳の元生徒が引き起こしたマージョリー・ストーンマン・ダグラス高校銃乱射事件では、同校の生徒や職員17名が尊い命を落とした。
その惨事は多くの生徒の心に衝撃を与え、暗い影を落としていた。学校側は当初、40匹近いセラピー犬を導入。1年以上たった今でもそのうちの14匹はいまだ学校に残り、生徒の心を癒し続けている
セラピー犬たちの多大なる功績を称え卒業アルバムに
事件直後は40匹近くいたセラピー犬だが、1年を通してずっと生徒たちに寄り添ってきた14匹の犬たちは特別で、生徒だけでなくコミュニティそのものの大きな癒しになった。その大きな功績を称えるために、今回の卒業アルバムに載せられることになった。
We’ve included these cuties in the yearbook
この犬たちを卒業アルバムに載せるというアイデアは、学校のメディア・スペシャリストに所属する別の犬の写真を撮影していた時に思いついたと、卒業アルバムのアドバイザー、サラ・ラーナーさんは話している。
スタッフで話し合い、14匹全てのセラピー犬を卒業アルバムに載せようということになりました。セラピー犬はよく訓練されていますから、撮影中もとても行儀よくしてくれて、素晴らしい写真ができあがりました。
この犬たちの存在に、多くの生徒の心が救われました。アルバムを見た生徒たちも、とても気に入ってくれています。
生徒たちの心を支え続けたセラピー犬
5月3日、学校側は卒業アルバムに掲載された犬のページを公式アカウントに投稿した。すると投稿を見たユーザーらからは、次のようなコメントが寄せられた。・なんて素敵なの! あなたたちの学校で起こった事件のことを心の中で思っているわ。いつかもっと厳しい銃規制が敷かれることを祈ってる。
・セラピー犬にとって、生徒たちの心に前向きな変化をもたらしたと知ることは究極の名誉だと思う。こんな形で犬たちの功績が賞賛されることは本当に嬉しい。
・あああ、お願い!犬の写真を1枚ずつ投稿して! そうしたら1回1回、感嘆の声をあげられるから!!
なお、この14匹の写真は下級生の年鑑スナップの最後のページに投稿されており、1匹1匹の名前も生徒同様、きちんと記載されている。
サラさんいわく、犬たちは複数の団体に所属するボランティアのハンドラーたちにより連れて来られたという。
We love that Chief loves his yearbook! Make sure to find him to sign it.
事件後、癒しを求める生徒たちにとって、セラピー犬は家族のような存在になった。
特にこの14匹は1年間、クラスにも参加し、ランチタイムや休憩時間も校内で生徒たちを癒し続けた。それでいて決して生徒たちの気を散らすようなことはしなかった。14匹はいつもリードに繋がれていて、行儀よく、素晴らしい性格をしていたそうだ。
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