2019年5月2日木曜日

「サツだ!ずらかれ!」

「サツだ!ずらかれ!」警察が来ると麻薬密売人に知らせる見張り役のオウムが逮捕されるも事情聴取には一切口を割らず
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 愛嬌があり高い知能を持つオウム(インコ)は、ペットとしても人気だ。訓練すれば言葉も覚えるし、AIスピーカー、アレクサだって使いこなす
訓練次第では、様々なことを覚えるオウムだが、それを悪いことに利用する輩もいる。今回、ブラジルであるオウム が現場拘束された。

 このオウム、警察がアジトに近づくと、それを麻薬密売グループ人に知らせる見張り役だったのである。 

麻薬密売人らに見張り役として訓練されていたオウム

 ブラジルのピアウイ州にあるスラム地域で、4月22日の午後、一羽のオウムが警察に拘束された。

 ヴィラ・イルマ・ドゥルセで地元カップルが運営していた麻薬密売グループのアジトへ、テレジナ警察が襲撃をかけたのだが、1羽の鮮やかなグリーン色のオウムは警察が近付くやいなや、ポルトガル語で「ママ、警察だ!」と叫び、飼い主の密売人らに警告を発したのだ。

 警察が現場に近付くと、オウムはすぐに叫び始めたのことで、見張り役として訓練されていたのだろう。オウムの見張り役の活躍により、一味は犯罪の証拠隠滅を図っていたようだ。

 この日、テレジナ警察は10代の少女と男の2名を逮捕しており、現場からはコカインが入った小さな袋も複数押収されたという。更に、一味に加担したとされるオウムも拘束した。
警察に拘束されたオウム。種類は何だろう?
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逮捕後、頑なに口を閉ざしているオウム

 襲撃の翌日に、拘束されたオウムと面会したブラジル人ジャーナリストは、「オウムは逮捕後、何の言葉も発しておらず、沈黙を貫いている。飼い主には非常に従順な生き物だ」と感想を漏らした。

 黙秘権を行使し、一切口を割らなかったオウムだが、幸いにも刑務所行きは免れた。現在は、地元の動物園に引き取られ、自然界に戻されるまでの3か月間は、動物園で飛ぶ訓練を受けることになっているという。

 しかし相変わらず、オウムは何の言葉も話さないようで、地元獣医のアレクサンドル・クラーク医師は、「オウムは警察の捜査に全く協力する気がないようだ。多くの警察が口を割らせようと試みたが、頑なに口を閉ざしたままだ」と語っている。


オウムが犯罪者の一味となったケースは過去にも

 今回拘束されたこのオウムが、今後ブラックリストに載るであろうことは間違いないが、2010年にはコロンビアのオウムが犯罪に加担したとして国際ニュースになった。

 警察が麻薬密売の現場に駆け付けたところ、ロレンツォという名のオウムが犯罪者の飼い主に向かって「逃げろ!サツだ!捕まるぞ!」とスペイン語で叫んだという。

ロレンツォはこの逮捕劇で同時に拘束された1700羽のうちの1羽で、アジトでは銃と麻薬が入った壺の隠し場所を守る見張り役だったようだ。

 オウムは自身が犯罪に加担しているなど知る由もない。例え飼い主が悪人であろうと、愛情を注いで飼育されていれば、なついてしまうのだ。そして飼い主の期待に応えようと、その知能をフルに利用してしまうのだ。ああ、せつねえ。

追記:(2019/05/02)コメント欄の話によると、この鳥はオウムではなくアオボウシインコの可能性が高いそうだ。

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