消毒されたプールでも泳ぐと病原性の寄生虫に感染する恐れがある
一見きれいに見えるプールでも、尿で汚染されていて想像以上に健康に悪いことが過去の研究により判明しています。さらに、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)が「プールに放出されているのは尿だけではない」と警鐘を鳴らしています。
Cryptosporidiosis Outbreaks — United States, 2009–2017 | MMWR
https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/68/wr/mm6825a3.htm
'Crypto' warning: CDC says fecal parasite can live for days in swimming pools - CNN
https://edition.cnn.com/2019/06/30/health/crypto-outbreaks-pools-cdc-warning/index.html
Hard-to-kill poop parasites that lurk in swimming pools on the rise, CDC warns | Ars Technica
https://arstechnica.com/science/2019/07/hard-to-kill-poop-parasites-that-lurk-in-swimming-pools-on-the-rise-cdc-warns/
アメリカの疾病予防管理センター(CDC)は「2009~2017年の間に、アメリカの40以上の州と自治連邦区であるプエルトリコで合計444件のクリプトスポリジウム感染例が報告され、感染者は合計で7465人にのぼる」と発表しました。
クリプトスポリジウムとは幅広い脊椎動物を宿主とする原虫の一種で、糞便を介して口から感染する糞口経路により人間にも寄生します。そして、このクリプトスポリジウムの感染経路として最も多いのがプールで、全体の約3分の1がプールを含むレクリエーション用水によるものだったとのこと。
Cryptosporidiosis Outbreaks — United States, 2009–2017 | MMWR
https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/68/wr/mm6825a3.htm
'Crypto' warning: CDC says fecal parasite can live for days in swimming pools - CNN
https://edition.cnn.com/2019/06/30/health/crypto-outbreaks-pools-cdc-warning/index.html
Hard-to-kill poop parasites that lurk in swimming pools on the rise, CDC warns | Ars Technica
https://arstechnica.com/science/2019/07/hard-to-kill-poop-parasites-that-lurk-in-swimming-pools-on-the-rise-cdc-warns/
アメリカの疾病予防管理センター(CDC)は「2009~2017年の間に、アメリカの40以上の州と自治連邦区であるプエルトリコで合計444件のクリプトスポリジウム感染例が報告され、感染者は合計で7465人にのぼる」と発表しました。
クリプトスポリジウムとは幅広い脊椎動物を宿主とする原虫の一種で、糞便を介して口から感染する糞口経路により人間にも寄生します。そして、このクリプトスポリジウムの感染経路として最も多いのがプールで、全体の約3分の1がプールを含むレクリエーション用水によるものだったとのこと。
人がこのクリプトスポリジウムに寄生されると、クリプトスポリジウム症を発症し、下痢などの症状を引き起こします。しかも、このクリプトスポリジウムの感染者は1回の下痢で最大約1億個、1日の間に約10億個もの卵(オーシスト)を放出するとのこと。そして、そのうちわずか10個でも口に入ると、高い確率で感染してしまうとのことです。
さらにやっかいなのが、クリプトスポリジウムは塩素に強い耐性を持っているということです。なんと、適切に塩素消毒されたプールの中でも最大で7日間生存することが可能だとのこと。2013年にCDCが実施した調査では、公共のプールから採取された水のうち58%が人の糞便で汚染されていたことも分かっており、CDCは「下痢の症状がある時は絶対にプールに入らないでください」と呼びかけています。
さらにやっかいなのが、クリプトスポリジウムは塩素に強い耐性を持っているということです。なんと、適切に塩素消毒されたプールの中でも最大で7日間生存することが可能だとのこと。2013年にCDCが実施した調査では、公共のプールから採取された水のうち58%が人の糞便で汚染されていたことも分かっており、CDCは「下痢の症状がある時は絶対にプールに入らないでください」と呼びかけています。
なお、CDCの調査ではプールなどの水による感染以外にも、動物との接触による感染が86件、子育てによる感染が57件あることが報告されています。子育てによる感染が動物感染に次いで多いのは、子育て中の人はおむつ交換などでクリプトスポリジウムに感染してしまった子どもの排泄物に触れる機会が多いためだとみられています。
CDCは「月別のクリプトスポリジウムが最も多いのは7~8月でした」と述べており、暑い季節には特に感染症対策に気をつける必要があると呼びかけています。
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