人はなぜ「金縛り」に襲われてしまうのか、どう対処すればいいのか?
寝ている最中にふと目を覚ました際、意識がハッキリしているのになぜか体を動かすことができない、「金縛り」に襲われた経験がある人もいるはず。そんな金縛りの原因や治療について、サイエンス系メディアのLive Scienceがまとめています。
Sleep Paralysis: Causes, Symptoms & Treatment
https://www.livescience.com/50876-sleep-paralysis.html
金縛りは多くの文化圏で古くから知られてきた現象で、目が覚めているのに動くことができず、何か不気味な存在を目にしたり胸に圧迫感を覚えたりするというもので、多くの人にとって恐ろしいものとして捉えられてきました。ヨーロッパでは1664年、オランダの医師が金縛りを「Incubus or the Night-Mare(インキュバスまたは悪夢)」として紹介しています。
2011年に行われた調査によると、世界中の7.6%の人間が生涯に少なくとも1回の金縛りを経験していることが判明しています。中でも金縛りを経験しやすいのは学生や精神障害を抱える人々で、特に心的外傷後ストレス障害(PTSD)やパニック障害の患者に多く見られたとのこと。
また、金縛りはナルコレプシーの一般的な症状としても知られているそうです。ナルコレプシー患者は日中の強い眠気や睡眠発作などと共に、目が覚めているのに筋肉を動かすことができない症状も経験することがあります。
Sleep Paralysis: Causes, Symptoms & Treatment
https://www.livescience.com/50876-sleep-paralysis.html
金縛りは多くの文化圏で古くから知られてきた現象で、目が覚めているのに動くことができず、何か不気味な存在を目にしたり胸に圧迫感を覚えたりするというもので、多くの人にとって恐ろしいものとして捉えられてきました。ヨーロッパでは1664年、オランダの医師が金縛りを「Incubus or the Night-Mare(インキュバスまたは悪夢)」として紹介しています。
2011年に行われた調査によると、世界中の7.6%の人間が生涯に少なくとも1回の金縛りを経験していることが判明しています。中でも金縛りを経験しやすいのは学生や精神障害を抱える人々で、特に心的外傷後ストレス障害(PTSD)やパニック障害の患者に多く見られたとのこと。
また、金縛りはナルコレプシーの一般的な症状としても知られているそうです。ナルコレプシー患者は日中の強い眠気や睡眠発作などと共に、目が覚めているのに筋肉を動かすことができない症状も経験することがあります。
かつては幽霊やインキュバスなどの仕業とされていた金縛りですが、近年では金縛りが「神経」に関連するものであると、理解が進んでいます。研究者らによれば金縛りは、一般的に体が休息状態にあるが脳が覚醒状態にある「レム睡眠」が阻害されることにより生じるとのこと。臨床心理学者のBrian Sharpless氏は、レム睡眠時には人々が夢を見る一方で、「夢の中と同じように体を動かさないために」筋肉がマヒするとしています。このレム睡眠中の特徴が金縛りの原因となっていると、研究者らは考えているそうです。
金縛りを覚えるのは通常、数秒から数分といった時間であり、その間に人々は鮮やかな幻覚を見ます。金縛りを経験した185人を対象にした調査では、全体のうち58%が何かが同じ部屋にいることを感じたほか、22%が実際に見知らぬ誰かを見たと報告しています。また、金縛りに襲われている人々は胸に圧迫感を覚えることがあり、まれに金縛りを心地よいと感じる人がいるものの、多くの人々は不安な感情を覚えます。
ボストンのベス・イスラエル・ディコネス・メディカルセンターで睡眠の研究を行っているDaniel Denis氏は、「レム睡眠中には恐怖や記憶にとって重要な扁桃体が活発な状態になります」と述べています。脳が恐怖や強い感情を覚えているのに、自身の周囲にそれを説明するものがないという状況に対し、幻覚を見せることで対処している可能性があると指摘しました。
金縛りを覚えるのは通常、数秒から数分といった時間であり、その間に人々は鮮やかな幻覚を見ます。金縛りを経験した185人を対象にした調査では、全体のうち58%が何かが同じ部屋にいることを感じたほか、22%が実際に見知らぬ誰かを見たと報告しています。また、金縛りに襲われている人々は胸に圧迫感を覚えることがあり、まれに金縛りを心地よいと感じる人がいるものの、多くの人々は不安な感情を覚えます。
ボストンのベス・イスラエル・ディコネス・メディカルセンターで睡眠の研究を行っているDaniel Denis氏は、「レム睡眠中には恐怖や記憶にとって重要な扁桃体が活発な状態になります」と述べています。脳が恐怖や強い感情を覚えているのに、自身の周囲にそれを説明するものがないという状況に対し、幻覚を見せることで対処している可能性があると指摘しました。
2018年に行われた調査により、薬物の使用や遺伝的要因、トラウマの記憶、健康の悪化、睡眠の質の悪化といった数多くの要因が金縛りのリスクを高めていることが判明。また、金縛りの頻度や強力さが不安や睡眠不足とリンクしていることから、Denis氏は「金縛りが発生するのは、ストレスを受けている期間と一致するかもしれません」と主張しています。
金縛りに対する決定的な治療法は確立されていませんが、医師は患者が睡眠の質を改善し、決まった就寝時刻を守ることを推奨しています。ひどい場合にはレム睡眠を抑制する効果を持つ抗うつ薬を処方し、金縛りを抑えることもあるとのこと。
行動睡眠医学の専門家であるShelby Harris氏は、「金縛りを覚えたら、まず自身の睡眠がしっかりしたものかどうかをチェックしてください。金縛りは睡眠不足の兆候となり得ます」と指摘し、金縛りを経験した場合は午後2時以降はカフェインの摂取を控え、就寝の3時間前からアルコールやニコチンを避けて、寝室から電子機器を取り除いた後で十分な睡眠を取ることを推奨しています。「これらの行動でも金縛りが減らない場合は、睡眠の専門家に相談してください」と、Harris氏は述べました。
金縛りに対する決定的な治療法は確立されていませんが、医師は患者が睡眠の質を改善し、決まった就寝時刻を守ることを推奨しています。ひどい場合にはレム睡眠を抑制する効果を持つ抗うつ薬を処方し、金縛りを抑えることもあるとのこと。
行動睡眠医学の専門家であるShelby Harris氏は、「金縛りを覚えたら、まず自身の睡眠がしっかりしたものかどうかをチェックしてください。金縛りは睡眠不足の兆候となり得ます」と指摘し、金縛りを経験した場合は午後2時以降はカフェインの摂取を控え、就寝の3時間前からアルコールやニコチンを避けて、寝室から電子機器を取り除いた後で十分な睡眠を取ることを推奨しています。「これらの行動でも金縛りが減らない場合は、睡眠の専門家に相談してください」と、Harris氏は述べました。
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