2019年5月29日水曜日

寒い部屋は女性の認知能力や生産性を減少させる

寒い部屋は女性の認知能力や生産性を減少させると研究で判明




勉強や仕事をする部屋の「最適な温度」は人によって異なっており、時に部屋が「寒すぎる」「暑すぎる」と意見がわかれてバトルが勃発することも。このような部屋の温度は人の快適さだけでなく、認知能力や生産性に関わっているのではないか?ということが実験で調査されたところ、男性と女性でパフォーマンスが最大化される温度が異なることがわかりました。

Battle for the thermostat: Gender and the effect of temperature on cognitive performance
https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0216362

Cold Offices Could Actually Be Harming Women's Cognitive Performance, Study Suggests
https://www.sciencealert.com/the-ideal-workplace-temperature-for-men-could-lessen-productivity-for-women

「男性と女性で室温のスイートスポットがどう違うのか?」ということを調べるべく、マーシャル経営大学院のTom Y. Chang氏とベルリン社会科学センターのAgne Kajackaite氏は、大学生543人を対象に実験を実施。被験者となった学生たちは16~32度に設定された部屋の中で論理的課題・数学的課題・言語パズルを行いました。

この結果、まず、論理的課題のスコアは全般的に温度変化の影響を受けにくいことが示されました。一方で、数学的課題や言語パズルについて、女性は暖かい部屋の方がパフォーマンスが上がったとのこと。特に女性が数学的課題を解く時の温度の影響は大きく、部屋の温度が1度上がるだけで女性のスコアは2%も向上したそうです。


実験において、女性の認知パフォーマンスの上昇は、「答えを出す数が多くなる」という形で現れました。ここから、研究者は「女性のパフォーマンス上昇は部分的には労力の向上によって引き起こされる」と結論づけています。

他方、男性の場合は温度が高くなるほどパフォーマンスが下降することが示されており、この原因についても研究者は同様に「温度が上がることで目に見える労力が減少する」としています。

また、暖かい部屋で行われた実験において「女性のパフォーマンス向上」が「男性のパフォーマンス減少」よりも著しく大きくなる場合も存在したとのこと。このことから「女性は男子よりも部屋の温度に敏感である」ということが言え、「全体のパフォーマンスを最大化させる」ことを考えると部屋の温度を少し上げるという選択肢もありえるわけです。


ただし、このような実験は過去研究が少なく、その結果もさまざまであることから、データの正確性を高めるためには大規模な調査を含めたさらなる研究を必要とします。「私たちの研究は、部屋の温度が『心地よさ』だけでなく『認知能力と生産性』に関わっていることを示したという点で、部屋の温度を巡る戦いの賭け金を潜在的にあげました」と研究者は述べています。

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