2019年4月9日火曜日

人間は昼寝をするべきなのか

人間は昼寝をするべきなのか?




前日によく眠れなかった日には、日中であっても「昼寝がしたい」と思うことがあります。昼寝は体にいいといった多くの研究結果もある一方で、昼寝をすると夜に眠れなくなったり生活リズムがズレたりするのではないかという懸念もあります。実際のところ、人は昼寝をするべきなのかどうなのか、5人の専門家に対して尋ねた結果が、学術系メディアのThe Conversationで公開されています。

We asked five experts: should we nap during the day?
https://theconversation.com/we-asked-five-experts-should-we-nap-during-the-day-112523

◆睡眠科学者のKathleen Maddison氏:昼寝はするべき
Maddison氏によれば、日中に眠くなることは睡眠不足か不健康の早期の指標であるそうで、そのような時に昼寝をすることは多くの人にとって利益があるとのこと。昼寝は眠気を抑え、注意力を増加させるだけでなく、反応時間や調整と論理的な推論、記憶力や感情調整といったさまざまなパフォーマンスを改善します。また、昼寝は血圧を下げて心臓病のリスクを軽減するなど、健康にも寄与する証拠が示されているそうです。

その一方で、昼寝が全ての解決策になるわけではないともMaddison氏は指摘。「昼寝から起きた後にそれまで以上に眠くならないように、昼寝は10~30分程度に抑えること」「昼寝が夜に近づくほど夜の睡眠に悪影響が出る」など、昼寝をする際にはいくつかの注意点があるほか、昼寝をしたくなる原因が夜間の睡眠不足にあるのであれば、それを解決する必要があると述べました。


◆心理学者のMichelle Olaithe氏:昼寝はするべき
昼寝は仕事や子どもの世話などによって失われた睡眠を補う、非常に有益なものとなり得るとOlaithe氏は主張。昼寝の時間を10~30分ほどに収めることで、深い睡眠に突入して夜の睡眠を妨げることなく、注意力や記憶力、気分を向上させることが可能だとのこと。

ただし、昼寝によって夜間の睡眠が減ってしまうことは逆効果だとのこと。夜間に7~9時間の十分な睡眠を取ることが生活習慣病のリスクを軽減し、免疫機能や脳機能を最適に保ち、交通事故の危険性を減らすともOlaithe氏は主張しています。


◆睡眠研究者のRaymond Matthews氏:昼寝はするべき
睡眠研究者のMatthews氏は、「誰かに『私は昼寝をするべきでしょうか?』と尋ねられたなら、『はい、昼寝をしましょう』と答えます」と回答。人間の成人が疲労を回復するための最良の方法が、睡眠であるそうです。

うたた寝は睡眠への欲求を減少させ、日中に感じる眠気を飛ばして元気に活動することを可能にします。その一方でうたた寝の時間が本来の入眠時刻に近すぎると眠るべき時間に眠れなくなってしまうほか、長時間眠りすぎてしまうと頭がぼーっとして無気力になってしまいます。


◆心理学者のShona Halson氏:昼寝はするべき
現代社会では多くの人々が睡眠不足を感じていますが、睡眠不足は心疾患や糖尿病、肥満、記憶力の減退やうつ病といった健康被害とリンクしています。そこで、夜間に不足した睡眠を補う目的や、疲労を回復してパフォーマンスをアップする目的で昼寝をすることは有効だとHalson氏は述べました。その一方で、夜しっかり眠れている人であれば、必ずしも昼寝をする必要はないとのこと。


◆睡眠研究者のJennifer Zaslona氏:昼寝はやめるべき
唯一、昼寝はやめるべきだと主張したのはZaslona氏。もしも睡眠不足のためにランチの後で眠気を感じるようであれば、睡眠がパフォーマンスを押し上げる可能性がありますが、1時間を超える習慣的な昼寝は健康に悪影響を与えるといった研究結果も出ているとZaslona氏は述べました。

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