2019年6月9日日曜日

加齢黄斑変性

加齢黄斑変性の医者選び 「画像診断機器」の有無で判断を
 近年、患者数が急増しているのが加齢黄斑変性だ。50歳以上の約2%に病状がみられ、高齢になるほど発症率が高まる。東京女子医科大学眼科学教室教授の飯田知弘医師が指摘する。

「加齢黄斑変性は、網膜の中心部で“視覚の中枢”と呼ばれる『黄斑』が損傷して、ものが歪んで見えたり、視力が低下してぼやけたりする病気です。視野の中心が黒くなって見えなくなることもある。進行すると視力が急激に低下して、最悪の場合は失明します」

 欧米では成人の失明原因第1位。日本でも視覚障害の原因の第4位で、国から難病に指定される。治療は手術ではなく薬物療法が中心となる。

「特に近年進歩したのは、『抗VEGF薬』を目に注射する治療法です。眼球内の硝子体に直接注射することで、トラブルのもととなる新生血管の発生や成長を防ぎます」(飯田医師)
 抗VEGF抗体は保険適用で、片目約5万円の注射を1か月ごとに3回打つのが一般的だ。治療は早く始めるほど効果が大きくなるが、この病気は早期発見が難しい。

「加齢黄斑変性は片目ずつ進行するため、一つの目が発症しても片方が見え方をカバーして発見が遅れます。たまに片目でものを見て、“ゆがみ”や“ぼやけ”があったら受診すべきです」

 早期発見して失明を避けるには、ここでも「医者選び」が重要だ。

「最近は画像診断が格段に進歩し、『光干渉断層計(OCT)』を使えば黄斑の異常を高い確率で検知できます。OCTは高額ですが、意識の高い専門医なら導入しているところも多い。導入しているかHPで確認できるクリニックも多く、分からなければ直接電話で確認するのもいいでしょう。

 加齢黄斑変性の初期は自覚症状も少なく、視力検査や眼底検査では見逃されることもある。気になる症状が出たら、まずはOCTのある眼科を選んで受診してください」(飯田医師)

 ひとつ選択を間違えただけで、日常生活に多大な支障が出る目の病。老後生活を“暗転”させないためにも、「本当に頼れる医者」の見つけ方を知っておきたい。

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